日本の「おもてなし」について

東京オリンピック、また日本の観光産業推進ということもあって、「おもてなし」という言葉が一世風靡しました。日本のお客様を受け入れる文化は素晴らしいく、例えば旅館に行ったときもお茶、お菓子、お花、掛け軸、また旅館の女将さんや女中さんと、みなさん笑顔で受け入れてくれますよね。日本人だけでなく、外国人にとってもとても新鮮だと思うし、旅の疲れを忘れさせてくれるようだと思います。

ただ、この「おもてなし」が少々過剰評価されてるところもあるんじゃないかなあ、と感じることもあるのです。日本の様々な報道やニュースなどを観ていると、あたかも外国の文化には「おもてなし」をする要素が全くなく、日本文化が素晴らしいのはそうなのですが、あたかも外国文化と比較してそれが遅れている、劣っていると感じさせる報道も見受けられます。

外国、例えばたとえ低所得国が多いアフリカであっても、村にお客さんが来たときは踊りと歌で迎えてくれる。アラブや多くのアジア諸国ではお茶を必ず出してくれる、といってそれぞれの文化、それぞれの社会で「おもてなし」文化は存在しているのです。どの文化や社会でもお客さんを快く迎えるという要素はあります。それが優れている、劣っているという議論になってはいけないと思います。

。。。ので、国際社会で活躍する、という意味で、日本を紹介するときは、良いところを説明するのは大切ですが、ある程度の「謙虚さ」も忘れずにいきましょう。