フランス大統領選で思うこと

今朝の速報で注目されていたフランス大統領選の結果が報道されました。39歳というとても若くエネルギッシュなマクロン氏が大統領として選ばれました。フランスは戦後の融和的な移民政策、また経済の低迷や、相次ぐテロ事件など、アメリカやイギリスとよく似た国内問題を抱えており、マリーヌルペンという極右政党と台頭といった挑戦を受けてでの選挙戦でした。アメリカのトランプ大統領の登場、イギリスの脱EU国民投票と状況が似ていました。ただ、確実に違ったのはルペン氏のポピュリズムに国民が扇動されなかったということでしょうか。フランスを訪れるといつも思いますが、いろいろな人種が入り交ざっていて、経済がうまくいかない状況では排他的思想が、また反EU、反移民という形で出てきてしまいますが、フランス国民は国が分断されてしまうこと、またヨーロッパの一員でなくなることを選択しなかった。さすが哲学を学校教育でどんどん取り入れて、「自分で考えること」の重要性が浸透してる国民性だと思いました。

ただ、今回はマクロン氏の勝利でしたが、これで終わりとは言えないのではないでしょうか。ルペン氏が第一回投票戦を通過したこと、それはこれまで政権を担ってきた社会党共和党へのノン(ノー、拒否)であり、これは深刻なメッセージです。また最終投票戦でもルペン氏が34パーセントを獲得した。これは、今まで蔑視されていた極右政党が、かなりのフランス国民の間で今までになかったレベルで極右政党が支持されてしまっているということで、マクロン氏にとっても今後の政策運営で全く無視できる状況ではない。。。前途多難だと思います、とくに経験のないマクロン氏にとって。またルペン氏もまだ若い。。。。今回がだめでも、マクロン氏を批判し続けることで支持層をさらに増やしていく可能性がある。。。

世界で今起こっていること。。。それはポピュリズム保護主義の再来。。。人類は2回の世界大戦を通じて「学び」をしたのだと思っていましたが、やはり貧困や不平等がどこの国でも広がっていることによって、再来しているのでしょうか。。。。